2016年10月11日火曜日

劇場訪問回数(自己)記録更新 「君の名は。」 ※ちょっとネタバレあり

 (だいぶ時間が経ってしまいましたが、、)『君の名は。』通算3回観ました。今までこんなに同じ映画を劇場に観に行ったことはありません。ジブリ以外のアニメで初めて興行収入100億円を超えて、間もなく150億円に達する見込みとか、とんでもない話がたくさん耳に入ってきますが、それはさておきなぜここまで垂直落下式にハマったのか。思い当たる理由を自己分析してみたいと思います。

①元々ジュブナイルものが好き
これはもう、学生時代のコンプレックスですね。(僕の学生時代には)イケてる男女のみに許されていた『恋愛』という行為が目の前で繰り広げられているのを、モテなかったおっさんが羨望のまなざしで見つめている。ああ、こんな学生生活が送りたかったなー、こんな可愛い子に好かれたかったなー(自分から好きとは結構言っていた。。)と、妄想という名の現実逃避ができる効率的なツールとして活用しているのではないかと。


②プロデュース力
恥ずかしながら知らなかったのですが、東宝の川村元気さん、本当にすごい人ですね。新海誠監督が「君の名は。」大ヒットの立役者の一人として名前を挙げていたことをきっかけに知ったのですが、プロデューサーとしての超多忙な業務のかたわら、今年映画化された「世界から猫が消えたなら」の執筆も手がけている(この事実を知って、いま小説版を読み進めています)。
そして川村さんが手がけた作品を調べてみたら、「モテキ」「おおかみこどもの雨と雪」「怒り」と、新旧好きな映画のオンパレードでした。
かなり作品の構成や展開に「口を出す」タイプの方のようで、「君の名は。」のケースでいうと、「『瀧と三葉の入れ替わり』は冒頭すぐに持ってきた方がいい」「(監督)主題歌4つは多すぎるのでは?→(川村氏)いや今回は全部入りでやり切りましょう!」といったことが川村氏によって決められた、と何かで読みました(ネタ元を思い出せず...すみません)。これらの要素は間違いなく今回のヒットに大きく貢献している部分であると感じますし、「作品を観た人がどう感じるか?」を常に意識している人でないとできない指摘だな、と思います。自分の仕事に当てはめても応用でき、とても勉強になりました。
そんな川村氏の年齢を調べてみたら、なんとまったく同じ生年月日(1979年3月12日!!)で、さらに親近感を(勝手に)感じてしまいました。
「君の名は。」のではないですが、川村氏の「怒り」のインタビュー記事がとても面白かったので、良かったらこちらをどうぞ!


③映像×音楽のシンクロ力
初回より二回目、二回目より三回目の方が、台詞が、映像が、音楽が、より鮮やかに、より情感を伴って自分の中に入ってきました。東京の普段から良く見慣れている情景と、美しい水と緑に彩られた田舎の景色のコントラストをジブリ出身の安藤雅司監督を中心とした作画チームが見事に表現し、この世界観にマッチする躍動感のあるキャラクター達を描いた、「あの花」も手がけた田中将賀さん、そしてRADWIMPSの音楽が交わったこと。この相乗効果が今までにないアニメを創り上げた、といっても過言ではない気がします。初回はRADWIMPSを聴かずに観て、二・三回目はヘビロテしてから臨んだのですが、「ここでかかる」という準備をした上で聴くと、きちんと歌詞が自分の中に「入って」きて、より映像とシンクロする感覚を楽しむことができました。その影響で、物語後半の片割れ時(入れ替わっていた瀧と三葉が御神体の近くで時空を超えて出会い、本来の自分の体に戻る場面)の後にかかる「スパークル」からエンディングまで、ほぼずっと泣きっぱなしです。。


そんなこんなですっかりどハマりした僕は、今までまったく観たことがなかった新海誠監督の過去作品『ほしのこえ』『雲の向こう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』を遡って観ました(TSUTAYAですべてレンタルするのが、同じことを考えている人にほぼ借りられててかなり大変でした。。)。特に『秒速5センチメートル』以降の作品は、今回の『君の名は。』につながる場面がちょいちょい出てくるので、もし興味があったら観てみると良いかなと思います。
あと、原作版とサブの登場人物の視点で書かれた二つの小説が出ています。原作版はいわゆるノーカット版の位置付けで、お時間と興味があれば、という感じなのですが、もう一つの「Another Side:Earthbound」は、「君の名は。」をもう一段階深めてくれる、映画に出てこない重要な場面がふんだんに書かれているので必見です(特に最後に収録されているお父さんの章)!!気になった方はこちらからどうぞ。


最後に、『君の名は。』ブルーレイが出たら、「みんなで観ながら気になった場面で一時停止しつつ語り明かす上映会」をどっかで開きたいと思っていますので、その時はぜひよろしくお願いしますw

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